第5回ベルギー王国ビール探訪記(9)

4日目(3) ブリュッセル夜
8. Falstaff ファルスタッフ
9. Chez Moeder Lambic シェ・ムーデル・ランビック
10.. ホテルにて

 Falstaff ファルスタッフ

  ブリュッセルのホテルに着いた。まだ午後9時前である。夕食をまだ取っていないので、与力や代官に声をかけるが、体調が良くないということ。小若さんと二人で夕食をとりがてらシェ・ムーデル・ランビックに行くことにした。
 夜のブリュッセル市内を散策ということで、路地裏の「小便少女(ジャンネケ・ピス)」を見たあとグランプラスに行く。ライトアップされた建物群の中央に昼間みたクリスマスツリーに灯りがともされ、非常に美しい光景である。特に市庁舎にはナイヤガラの滝のように上から下へ電球の帯が無数に吊り下げられ、世界一美しい広場をもっと美しくライトアップしていた。
 私と小若さんは、そこから近い有名なファルスタッフというカフェに入った。
 ファルスタッフは、アール・ヌーヴォーの調度の店である。1900年、E.Houbinオービオン設計の店。入口の直線的なデザインはアール・デコ。内部は曲線を多用したアール・ヌーヴォーとなっている。歴史ある伝統のカフェに入った気分である。

メニュー
 気になるのはメニューである。Tim Webbの本にはビール50種類と書いてあったが、ファルスタッフのメニューには、樽生5種類。といってもJupiler、Blanche de Hoegaarden、Kriek、Leffe Blonde、Leffe Bruneというものであまり興味を惹くものではない。瓶ビールは18種類というかなり寂しいものである。
 この店の次は、ムーデル・ランビックを予定しているのでビールは1種類だけにしておこうと、回りを見渡すと、ヒューガルデンの大グラスでビールを飲んでいる人が多い。我々もせっかくだから、この大グラスを行ってみようと注文。

BLANCHE HOEGAARDEN
樽生 50c
l

ムール貝2種。
鍋が大きく見えないのはグラスが大きいから。
 料理は、やはり名物のムール貝を食べねばならない。この日までいろいろ美味しい料理を食べてきたが、やはりバケツいっぱいのムール貝を食べないとベルギーに来たという気がしない。ムール貝ファルスタッフ風(Moules "Falstaff")とムール貝の白ワイン蒸し(Moules au Vin Blanc)を2人で注文。なかなかの量で、「食べた〜」という気がする。これでベルギーに来た甲斐があった。

【データ】 Falstaff
Rue H.Maus 19, 1000 Bruxellest Tel 02.511.87.89
10:00〜深夜(金・土〜翌3:00) 無休

 Chez Moeder Lambic

 地下鉄ブーズ駅からオルタ駅まで行き、そこから歩く。ベルギーの夜道であるがこの道は何度も歩いた道。迷わずムーデル・ランビックに到着。店に入ると、いつものマスター(Caliさん)がいて、軽く挨拶。「どうぞ」ということで、いつもの席に腰掛ける。メニューを受け取る。
メニュー
 メニューには手書きの樽生ビール10種類。銘柄は何種類あるのであろう。1000種類とも800種類ともいろいろ言われているが、メニューの分厚さで数えようという気力が失われる。順番は、樽生ビールのあと、コレクションというページが増えていた。ヴィンテージビールのページで、10年物。12年物などと表記されている。何年の製造のものなのかは逆算しないとわからない。今は醸造されていないビールもある。値段も3倍から5倍する。そのあとはA〜Zのアルファベット順だが、Aのところに「Abbaye」の特集があったりして、銘柄名とビールのタイプとを複合させたメニュー作りとなっている。そのため、ビールはそのビールのビール名のページとビールのタイプ名のところの2ヶ所に出てくる。
 カウンターには、ベルギービールのマニアのような若者が、マスターとビール談義をしている。これだけの
店なので、そうした者達が夜な夜な集まってくるのもうなずける。マスターはそれだけの知識があるからであろう、若者の質問にも答え、あるときにはビール瓶のサンプルを見せたりしている。

GIRARDIN KRIEK
(5% 37.5cl)
Br.Girardin

LA GAULOISE BLONDE 樽生

(6.8%)
Br.du Bocq

BORNEN TRIPEL
(9% 33cl)
Br.Van Steenberge

KERSTBIER
(8.5% 33cl)
Huisbrouwerij Boelens
 さて、注文したビールは、LA GAULOISE BLONDE 樽生。フレッシュでさわやかですいすい入る。★★★☆。GIRARDIN KRIEKは、刺激的な酸味があり、本物のランビックである。バランスがとれており素晴らしい。★★★★。KERSTBIERは、Boelens醸造所のクリスマスビール。小さい醸造所なのであろうなんかちょっと酸味もある。醸造の過程で自然酵母が入ったという味である。刺激的で苦い。★★★。BORNEN TRIPELは、Tim Webbが星4つを付けていたのビール。スパイシーでコクがあり、苦味とのバランスが非常にとれている。★★★★。
 大分、夜遅くなったので、電車のあるうちにホテルに戻ることにする。もっと飲みたいが、残念ながら時間切れ。

オルタ駅近くのビアカフェ、Beulemans

夜中の0:24が最終電車
 あとで、小若さんとの話しで、「ウェストフレテレンのスペシャル6なんかもメニューに載っていたね。レア物もっと飲んどけばよかったね。」と若干後悔。
 オルタ駅まで歩く途中、Tim Webbの本に出ているもう一軒のビア・カフェをチェック。Le Beulemansであるが、なかなか雰囲気もよさそう。
 地下鉄オルタ駅到着。終電は0:24分まであり、十分間に合った。
【データ】 Chez Moeder Lambic
68 rue de Savoie, 1060 Brussels Tel: 02 539 1419

 ホテルにて


PEE KLAK
(5.4% 25cl)
Br .Strubbe

'T ZELFDE
(6.1% 25cl)
Br.Bosteels
 ホテルに戻った私は、再びビールを飲む。
 Pee KlakにはMoorsels bierとも書いてある。ブロンド色で濁っている。泡立ちが特によく刺激感がある。味わいはアベイのトリプルに近いがアルコール度が低いのに不思議な刺激がある★★★。'T ZELFDEは、香り高い。麦芽の味わい。色はややアンバーなゴールドで完全にろ過されている。スムーズな喉越し。★★★☆。
 この日までに飲んだビールは、66種類目。

4日目(2) 5日目(1)

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