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第5回ベルギー王国ビール探訪記(17)
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3 Fonteinen ドリー・フォンティネン (醸造所)今回は、醸造責任者であるお兄さんのアルマンArmand Debelderさんがいらしたので、詳しく醸造設備の説明や、そしてランビックに賭ける思いを聞くことができた。
ベールセルの瓶が飾ってあったが、これを手にし説明によると、友人のゲントにあるプルーフ醸造所proefbrewrijで造っている無農薬の上面発酵ビールだという。ドリー・フォンティネンで造っているのではない。 ミレミアム・グーズはボーン、リンデマン、ジラルダンをアルマンさんのテイストでブレンドしたものだという。
アルマンさんは、このタンクの蛇口をひねり、グラスに直接ランビックを注ぎいれ、我々に供してくれた。このランビックは、ドリー・フォンティネンで製造されたランビックで1999年4月の日付がタンクに書いてあった。柑橘系の酸味だが、ちょっとゆずを思わせる味わい。つぎに、陶器のピッチャーを手にし、再び蛇口をひねり、プッチャーにクリークを注ぎ入れ、そのあとグラスに小分けした。このクリークはジラルダンのものでサクランボはポーランド産であるという。 最後に、ビール瓶が積み重ねられているところから1本取り出した。このビールは1997年のグーズで、1994、1995、1996のランビックを1997にブレンドして瓶詰めしたものである。サン・ニコラのお祭り(12/6)用に仕上げたものだという。「ベリー・スペシャル・テイスト」これは非売品で非常に大事にしてあるボトルなのだという。それを我々のために栓を開けようとしたが、コルクの栓がきつくてうまく開かなかったので、もう1本。こちらはちゃんとあいた。 注ぎ方は、用意してあったグラスの表面をグラスを回しながらグーズで洗う。グラスを斜めにしてグーズを注ぎ入れ、グーズが満たされるにつれて、だんだんとグラスを垂直に起こしてくる。グラスの半分くらいが泡で、ものすごく発泡している。2つ目のグラスにも同様に注ぎ入れたあとグラスを並べて、さらにグーズを注ぎいれる。泡がグラスから溢れるが気にしない。見事な注ぎ方である。 アルマンさんがいうには、ランビックビール造りは、お金のためではなく、皆さんが楽しく飲んでくれることが自分の幸せなのだという。現代はコンピューターを駆使した技術、温度管理によるビール醸造ができるが、ランビックは、自分の味覚で造る自分の生産物なのである、というこである。 こうして約1時間ほどの説明を受け、場所を移動するため通路の階段を登るとレストランのカウンター脇に出た。
3 Fonteinen ドリー・フォンティネン (レストラン)我々は、レストランの奥の方の席に案内された。この部屋とは別にパーティ・ルームがさらに奥の醸造所の方にあり、かなり席数の多い大きなレストランである。
以上5種類味わったが、このうちランビック、クリーク、ファロの3種類がカウンターのハンドポンプから注がれたもの。メニューを見ると、ハーフ・アンド・ハーフなんてものがあり、グーズ半分に甘いクリーク半分足したもの。いろいろな飲み方がある。
ホテルにて
いよいよ、明日帰国である。購入したビールは山ほどあり、全てを日本に持ち帰ることは不可能な本数である。少しでも本数を減らそうと、ビールを開ける。同室の代官にも手伝ってもらって、どんどん瓶を開けていく。 LA MÉDIVALE Ambréeは、再挑戦。ワロニアのビールだが、日本の地ビールのような弱さがある。ホッピーでスパイシーで苦味もある。オレンジ風味★★★☆。TENTATION de la SEMOIS Ambéeは味わい、口当たりともLA MÉDIVALE Ambréeに似ている★★★☆。 ここまで飲んだら、時計が夜中の12時を過ぎた。さらに飲み進める。 LA BOUILLONNAISE Bruneは、ブラウン色だが、風味はさきの2本と同じ。同じレシピで麦芽の色だけが異なるようだ★★★。UITZET Kriekbier酸味があるが、クリークの味が薄い★☆。LA SPÉCIALE FêTESは、クリスマスビール。ブラウン色でローストした麦芽の味。 |
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