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第5回ベルギー王国ビール探訪記(12)
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Trappist Achel トラピスト・アッヘル(St.Benedictussaddij/Achelse Kluis)
修道院はベルギーとオランダの国境にまたがり、かろうじて醸造所がベルギーにあるという理由でベルギービールとして認められている。 アッヘルに到着し車を駐車場に置く。駐車場も入り口もオランダ領である。 門を入るとすぐ左右に売店がある。左側はキリスト教関連の本やグッズを売る店。右側はスーパーマーケットのようになっている。 スーパーの方に入ってみる。入ると野菜や日曜品などが売られていたが、一番奥の方は倉庫のようになっていて、ビール売り場となっている。 トラピスト・アッヘルの瓶ビールはまだ販売されておらず、売っているのはベルギー全土のビールやグラスである。それも1本単位でも売るがケース売りを主体とした売り方である。グラスとビールのセット物も充実している。 我々は、アッヘルのビールを飲む前に、再び目新しいビールを発見してしまって、ここでビールを購入することになる。 シメイ・トリプルのマグナムやシメイ・グラン・リゼルブ1999のプリント瓶、ワロニアの小さな醸造所のビールなど凄い品揃えである。シメイ、ウェストマレなどのトラピストビールやレフ、フローレフ、トンゲロー、コルセンドンク、ボンヌ・エスペランスなどのアビィビールの種類が多いのは、やはりここが修道院であるからであろうか。 もう大瓶など購入する余裕はないが、アッヘルのグラスやビースを数本選びレジに持参して会計をお願いすると、基本的にオランダーの通貨「ギルダー」が使われているようで、「ベルギーフラン」での支払いに対し、もたもたしたところがあった。このスーパーの場所は、オランダ側にあるのである。 それが、1998年12月10日からビール造りを再開し、6番目のトラピスト・ビールとして仲間入りした。醸造するビール名はアッヘルAchelである。なぜ再開したのかというと、若い修道僧が減り、高齢化により農場の維持が困難になったことかららしい。ウェストマレやシメイのようにビールの売り上げに頼ろうということが本音のようである。
※その後、トーマス神父が病気になったので、トーマス神父の推薦により、アントワーヌ神父が招かれ現在ビールを醸造している。アントワーヌ神父は、この修道院の妹分にあたるロシュフォールの修道院(ノートルダム・サン・レミ修道院)で長らく醸造責任者としてビール醸造に携わっていた方である。 ※トーマス神父とアントワーヌ神父は、マイケル・ジャクソン著『地ビールの世界』(田村功訳)にも、それぞれウェストマレとロシュフォールの項に登場しています。
※その後、2001年夏からブロンドの8の瓶ビールの生産を開始し、つい最近2002年5月、Achel Extra Bruin 8というブラウンのビールの醸造も開始され、現在5種類のビールが存在している。 グラスの容量は330mlと250mlとがある。せっかくここまではるばるこのビールを飲みにきたのだからもう一杯いただこう。なお、グラスにはいずれもビールのロゴが描かれておらず、また、売店では全く違う形状のオリジナルグラスを販売していた。(※その後、ロゴ入りグラスが発売された。)
ホテルにてアッヘルでは、満足な食事は取れなかったので、ブリュッセルに戻って美味しい夕食にしようということで、アッヘルを後にする。もう暗くなって、帰りの道は、後続のセッピィ車がついて来れるか心配しながらのブリュッセるに帰還する。夕食へ出かけるため、再度の集合時間は午後8時30分と決めた。その時間までちょっと間があいたので、部屋でビールを1本飲む。昨日も今日もビールをさんざん購入したので、日本へ帰るまでに減らさなければならない。 とりあえず1本選んだビールは、KERELSIER(6% 25cl)。NDブランドのクリスマスビール。色はアンバーだが、澱がなく、軽くキレがよいビールであるが、クリスマスビールに求められるようコクがない。★★。
Le Jardin de Catherine全員で生ムール貝を食べたあと、全員オマールエビをそれぞれのl調理方法で注文した。 ワインは、料理に合わせ、白ワイン。始めにロワール地方のメヌトー・サロンを注文。2本目は、ブルゴーニュ地方のプイィ・フィッセを注文。どちらも美味しくいただきました。
ホテルにて再びホテルに戻った我々は、部屋でビールを飲む。与力はLA SAINT-MONON AMBERとLA SAINT-MONON Bière au mielを提供した。AMBERは、アンバーというよりブロンドに近い色。ホップの苦味がよい★★★☆。Bière au mielは蜂蜜ビール。やや甘味があって旨い。色はこちらがアンバー★★★☆。あとはすべて奉行の提供。ENGHIEN NOËL Triple Blondeは、シリー醸造所のビールらしく、金属的な硬質な味。麦芽のコクがある★★★。TROUBADOUR Blondは、ゲントに新しく出来た醸造所のもの。色はブロンドで、苦味とコクとのバランスが優れている★★★★。Cuvée de Bouillon Blondeは、柑橘系それもグレープフルーツの味がする。さわやかで薄く濁っている★★★。La Saison des Chassesは、今回2回目に飲む。オレンジピールの味がしっかりしている★★。
こうして、1日がやっと終わった。これまでに飲んだビールの種類は84種類。残すところあと1日。あと16種類を飲まないと100種類制覇できない。 |
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