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2日目(1) |
1.ミディの朝市 |
ベルギー2日目は、昨年同様フリーの日。ミディの朝市をみんなで散策したあと別行動の予定である。清水夫妻とは朝連絡を取り、一緒に早朝のミディに行くことになった。
ミディにはプレ・メトロで行く。早朝にもかかわらず露店には人々が集まり賑わいを見せている。まだ、テントを建てている最中ののんびりした露店もいくつか見受けられる。ベルギーの家庭では、こうした市で1週間分の食料をまとめ買いをするという。であるから、売る単位も比較的大きな単位で売られている。
市では、その土地の食文化が如実に反映されていて、その土地の食文化を知るには、もっとも適当な場所である。ヨーロッパの中で、他のヨーロッパにないベルギーらしさを知るにももっとも適切な場所であると思う。
さて、今回も市を一回りして、いろいろ見てきた。土屋シェフ(セッピィさん)は、当然ながらベルギー料理の食材に注目し、日本で入手できるものとの違いをチェックしていた。ネギひとつとってもその素材の味が日本の品種とベルギーの品種では異なるので、そのギャップをどう埋めるかが、本格的ベルギー料理に仕上げるポイントなのだという。現地の素材の味を知らないとフランス料理にしても本格的な味にはならず、フランス風料理にしかならないということである。もっとも、セッピィさんは「自分の料理も日本の食材を使う限りベルギー風料理でしかない」と謙遜されていたが、「しかし、日本でもっともベルギー料理に近い味を出している」と自信も覗かせていた。
市で見たもので、前回の旅行記で紹介できなかったものについて、いくつか紹介してみよう。
一つは、中国のライチー。ライチーは唐の楊貴妃が好んだ果実として有名である。日本では、冷凍もの(黒く変色した茶色)が一般に入手可能であるが、ベルギーで生のライチーが入手できるとは思わなかった。
その他、香辛料も多数あったが、PILIPILI(ピリピリ)と書かれた香辛料は、唐辛しのことである。また、日本の柿は、そのままKAKIとあり、妙に親近感を覚えた。オランダ産のパプリカは日本も輸入され、スーパーでもカラフルなピーマン?として売られているが、隣国ベルギーでも同様に特産品なのであろうか。カラフルといえばオリーブの実にも随分カラフルな種類が多い。ジビエや魚介の類は当然ながらさまざまである。ウサギ肉が鳥肉と同様によく使われる一般的な素材として扱われているのが、日本人にはちょっと「おやっ」と思われる。
ライチー | カキ(KAKI) | 香辛料(唐辛子はPILIPILI) |
パプリカ | オリーブの実 |
ウサギ | 殻つき生カキ |
市を見学の後、昨年もおとずれた山田さんの推奨のビア・カフェであるオー・ラブルール AU LABOUREURに今年も集合。昨年無かったこの店お薦めの樽生LAMBIC(le verre)が今回はありました。早速注文する。
注文したLAMBIC 1L(280bf)は、陶器の器に入れられ、自分たちでグラスに注いで飲む。市を歩き回って少し疲れていたのか、みんなグラスを一気に飲み干す勢いであった。あっという間に1Lがなくなり、追加でもう1L。
メニューにはBIÈRE AU FUT lambic le verre(LAMBIC 1L)と書いてあるだけのビールの正体は、Timmermansの樽からのランビックとのこと。華やかな香りを持ち,酸味と味わいの複雑さが感じられ、なんと言ってもフレッシュ感がよい★★★★。
BIÈRE AU FUT lambic vere |
メモ帳に記録していると、店の人がメニュー表を数枚持ってきて、差し上げますということでいただいてきた(資料)。昨年もいただいたのだが、比べるとビールの種類や数は全く同じであるが、カラー印刷になった。
まだ、朝なのでこの店はこのランビックだけを味わって、一同店を出る。このあとは、各自別行動である。我々3人と清水夫妻は、前々回行きそびれたアントワープの’T PAKHUISに行くべくミディ駅へ向かう。山田さん他は、ジュ・ド・ヴァル広場のガラクタ市を見た後、ブルージュ・ゲントに車で向かうという。とりあえず、ここで別れる。
(つづく)
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