第2回ベルギー王国ビール探訪記(21)

ベルギー情報(5)

★ゲントのマスタード屋さん

 ゲントの観光のポイントの一つ、運河を挟んだグラスレイ、コーンレイに建ち並ぶゴシック、 バロック、ルネサンス様式のギルド・ハウスなどを見ながら、運河を溯るように歩いて行くと、 ちょうどお昼になった。どの店で食べようかと悩みながら店さがしをする。

OUDBURG ワーテルズーイ(495BF)

 ゲントの代表的郷土料理として有名なものは、ワーテルズーイ Waterzooi van kipである。鶏肉のクリームシチューで、ゲントでなくとも味わえるのだが、 本場にやってきて食さないわけにはいかない。我々はOUDBURG(古い町の意)という名のレスト ランに入った。小エビのコロッケ(300BF)とワーテルズーイ(495BF)に南仏のVin de Pays D'Ocのシャルドネ (680BF)を注文する。ワーテルズーイはポロネギをたっぷり使い、人参、ジャガイモ、地鶏 をクリームで煮込んだものだが、バターの味も濃かった。地鶏は半匹分お皿に盛られてい て、結構多めだなと感じていたのだが、店の人はまだあるからもっと食べなさいといっ て、厨房から鍋を持ってきて、我々の空いた皿に再び盛り付けるのであった。満腹にな り満足して帰ろうとした時、奥から調理をした店の店主が出てきて、旨かったかと聞くので、 美味しかった旨を伝えると喜んでいた。

 レストランの近くにグローテ・マルクトGroentenmarkt の広場があり、そこには名物のマスタード屋さんがある。店の名はティーレンテイン・フェルレントTierenteyn-Verlentという。最初行った時には休みだ ったので、別の日にまた訪れてみた。
 創業は1790年と古く、200年前から変わらぬ秘伝のレシピで今もマスタードを造っている。マスタードだけではなく、様々な スパイスやハーブティー、ジャムなども売っている。アンティークなマスタードの瓶や中国の清代にお茶やスパイスを輸出する時使ったものと思われる山水画が描かれた木箱も陳列されている。
 マスタード用の陶器の入れ物は、小さな瓶(210BF)から1Lは入ろうかという大きな瓶(530BF) があり、瓶を選ぶと奥にある樽から木の杓でマスタードをすくい、上手に垂らしながら瓶に入れ、最後にコルクで栓をする。
 お金を払う時、女主人が我々にカウンタ ーに貼ってある1枚のメモ書きを示したが、そこには日本語で「マスタードは冷蔵庫で6ヵ月持ちます。日本に持ちかえる時は必ず手荷物にしてください。」と書いてあった。飛行機の荷物室では気圧の関係で、コルク栓が開いてしまうことへの注意である。我々はサランラップで瓶ごと何重にも巻き付けたので、無事日本に持ちかえることができた。 すごく辛いが、辛味だけでない味わいの良さに重宝していたが、あっという間に使い切ってしまった。 

包み紙にも1790年の文字がある。
【データ】 OUDBURG(2 Oudburg,GENT)09.233.34.00
TIERENTEYN-VERLENT(3 Groentenmarkt,GENT) 09.225.83.36

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